Friday, September 23, 2011

好印象を残したベラミーの2度目の挑戦

マンチェスター・シティで居場所を無くし、この夏の移籍市場でリバプール復帰を果たしたクレイグ・ベラミーは、プレーとキャラクターの双方が際立つ選手。スアレス、キャロル、カイトとのポジション争いを含め、彼はチームにどんなインパクトを残すのか。BBCのフィル・マクニルティ記者によるコラム。


++(以下、要訳)++

クレイグ・ベラミーの前回のリバプールでのキャリアは、ポルトガルのアルガルヴェでの合宿中にチームのレクとして行われたカラオケ大会中にチームメイトのヨン・アルネ・リーセにゴルフクラブを振り上げたことで最も人々の記憶に残った。ベラミーは相手が同僚であれ対戦相手であれ関係を難しくしたがる性格で、それが彼の波乱万丈の選手キャリアを描き続けてきた、したがって、水曜にブライトンのアメックス・スタジアムで行われた試合で何かが起きても、誰も驚きはしなかっただろう。

しかし、このウェールズ人ストライカーは、開始早々に先制ゴールを決めるとピッチを縦横無尽に駆け回ってブライトンを苦しめた。そして、これを見てチームメイトとしての感覚が重みになったのは、他でもなく3,500万ポンドの男、アンディ・キャロルだっただろう。

この夜は、半年ぶりの復帰を果たして16分プレーしたスティーブン・ジェラードに一番の拍手が湧き起こったが、2007年にウェストハムに売られてアンフィールドでのキャリアは終わったと見られていた選手にも、リバプール・ファンから大きな拍手が送られ続けた。ベラミーは、かつてディルク・カイトとそうであったように、すぐにルイス・スアレスと理解し合い、90分間にわたって見せ続けたスムーズな連携は、ここまでアンディ・キャロルが短いリバプールでのキャリアの中で一度として見せたことのないものだ。

キャロルはニューカッスルから移籍してきて以来、未だにリバプールにフィットしようとしている最中だが、この夜の相手がチャンピオンシップ(2部)であることを差し引いても、ベラミーがアンフィールドのフォワードの序列においてこの大きなジョーディーの立場を脅かしている雰囲気だ。

リバプールの監督であるケニー・ダルグリッシュは、実り無き1シーズンの後にアンフィールドを去った32歳を、移籍市場の締切日に獲得することを本能的に決断したが、この判断は正解だった。この日の素晴らしいパフォーマンスにより、ベラミーが今後起用されるチャンスは増していくことになるだろう。

今後はこの日ブライトンよりは難しい挑戦になるが、ベラミーはダルグリッシュの前向きなサポートに応える固い決意をもっている。それは、獲得の際にダルグリッシュがこのように語っていたことにもよる。「ベラミーはリバプールのファンで、いつもクラブのためにプレーしたと思っていた。彼はその機会をまた得たんだ。年齢を重ねれば、その分チャンスは減って行くものだが、彼がそれを掴みたいと思っている。ここに来るために、いくらかの犠牲も払っているしね。」

「彼は練習を熱心にするし、スピードで常に脅威を与えられる。いつも何かを起こす予感を漂わせているんだ。今は賢明になったし、経験を実にうまく活用している。我々には理想的な補強だったし、我々を本当に助けてくれる存在だ。今は彼が25歳の頃よりも良いプレーヤーになっていると思うね」

ベラミーはスピードとコンスタントな運動量を活かすコンビをスアレスと組んだ。開始7分の先制ゴール、そのすぐ後にも数インチ外れたヘディングを合わせて見せ、この相互理解は前半のリバプールのパフォーマンスの心臓だった。彼らが見せた運動量と流動性は、ダルグリッシュが実現したいパス&ムーブのスタイルの理想的なテンプレートだったと言える。



ダルグリッシュはベラミーのパフォーマンスを喜んだ。「彼はフットボールを愛している。ファンタスティックだった。彼がチームに加入して『貢献したい』と言ってから、本当にわずかな時間しかかからなかった。気合いも入っているし、フィットしている。クラブとサポーターを愛してると言うと感傷的に感じるだろうが、実際彼はそうで、できる限りのことをしたいと思ってるんだ」

キャロルにも当然役割があるが、今のリバプールが、スアレスをハブにしてカイトのエネルギーを加える、よりスムーズなスタイルをとっていることからは逃れられない。そしてベラミーが、彼もまたその一部になれることを示した。否定するにはあまりに重要な選手には違いないが、試合終了後の静かなアメックス・スタジアムでジョグを繰り返すキャロルは、予期していなかった新たなる挑戦が、短期で論争を呼びがちとはいえ才能にも恵まれたベラミーによってもたらされたことに気付いただろう。

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