Thursday, October 11, 2012

冷静なレイトン・ベインズの謙虚な振舞いと好調エヴァートン

エヴァートンの左サイドバック、レイトン・ベインズは、この夏のマンチェスター・ユナイテッドへの移籍が噂されるなど、イングランドでの評価は非常に高い。それでも、代表のこのポジションには、間もなく代表100キャップのアシュリー・コールがおり、必然的にその「影」を歩むことがこれまでも長かった。テリーの裁判沙汰に関するツイッター上でのFA批判(既にコールは謝罪し、代表に合流)で今回のワールドカップ予選でのコールの出場が微妙な中、BBCのフットボール主幹であるフィル・マクナルティ記者がベインズにスポットライトを当てたコラムをアップ。


++(以下、要訳)++

アシュリー・コールがFAからの処罰を待つ中、エヴァートンのレイトン・ベインズは自分がその代役をこなせるのだと証明するのに忙しかった。

マージーサイド出身の27歳は、イングランド代表98キャップが示す通りの衰えぬクオリティを持つ、誰もが認めるワールドクラスであるチェルシーのコールの陰で、彼のサブとして代表のキャリアを送ってきた。

そして、代表がサンマリノとポーランドとのワールドカップ予選に臨む 準備期間の間にも、コールは、チームメイトのジョン・テリーがQPRのアントン・ファーディナンドに発した人種差別発言で有罪とされた審問で自分の証言に疑問符を付けられたことでFAに軽はずみに罵言をツイッターで飛ばしたことで、再度見出しを飾ることになるだろう。

ベインズがツイッターで発言をするとは到底考えられないし、FAを批判するための道具にするとなれば尚更だ。彼は思慮深い性格で、ピッチを去れば注目を浴びるよりも人混みに消えて行くことを好み、意図的に控え目でいるタイプなのだ。

彼はむしろロイ・ホジソンと1950年代の音楽について話している可能性の方が高く -実際彼らはその話題で議論をしていたのだが- 、ツイッターでの暴言について説明を求められる電話を受けたりはしていないはずだ。

それはホジソン、そしておそらくFAにとっても好ましいことで、彼が最高レベルのディフェンダーとして成熟して行っていることは、2-2のドローで終わったウィガン戦を見ていた者であれば、より確信を持てただろう。

仮にホジソンがイングランド代表の左サイドバックのポジションがアシュリー・コールの後も安泰だと分かっていなかったとしても、DWスタジアムに送り込んだスパイがホジソンにしっかりと報告するはずだ。私の考えでは、コールには依然としてより優れた左サイドバックだと言える点が残っているが、その差はこれまでにないほど縮まってきているし、ベインズには土曜日のプレー以上にまだ成長するための時間もある。

ピッチを離れれば、ベインズを知る者はその地味ながらも知性溢れるキャラクター -国を代表する欲望と情熱には事欠かない- を褒め称える。自信の欠如が彼をクラブでもで意表でも表舞台から遠ざけたことはあっただろうが、今の彼は才能が花開き、デイビッド・モイーズも何度となく賞賛している。

エヴァートンが終盤のPK、彼の3度目となる古巣相手のゴールで1ポイントをもぎ取ったウィガン戦の後、モイーズはベインズがチームにもたらした影響を賞賛することを躊躇わなかった。かつて彼を賞賛していたウィガンのファンも温かい声援を送ったが、ロベルト・マルティネスにとってはより大きな傷となったことは間違いない。

「レイトン・ベインズはファンタスティックだった。彼のプレーもPKもね」とモイーズは語った。「彼のパフォーマンスは見ての通り、ピカイチだった。彼がウチを波に乗せたんだ。圧倒的なプレーだった」

アリ・アル・ハブシに向かって強く高く蹴り上げたPKが決まったのは、ウィガンのアルナ・コネとフランコ・ディ・サントのゴール、その間のニキツァ・イェラビッチゴールで環境を夢中にさせた試合の中で彼とエヴァートンには相応しい報いであった。

守備をこなし、前半にはポストを叩くシュートを放ち、貴重なPKを決める前にはエヴァートンの後半の猛攻を引き出すなど、ベインズはこの試合では圧倒的な存在感だった。

要するにそれはほぼノーミスのプレーであり、可能性の低かったエヴァートンの勝利を引き寄せるために、気まぐれだったパスを活かそうと、無駄だと分かっていても96分間走り続けたことが彼のキャラクターを示している。試合後に彼について訊かれたモイーズは直ちに賞賛の言葉を並べた。

今季素晴らしい開幕ダッシュを見せるエヴァートンのチャンスメイカーとしても得点者としてもベインズはチームに欠かせない存在で、彼がスパーズから復帰したスティーブン・ピーナールと再び見せる左サイドでの連携はプレミア屈指だ。

この日は、マージーサイドの面々にはタフな午後で、エンジン全開のウィガンが精彩を欠いたエヴァートンに付け込んで攻め込み、自分たちの持つと信じる力の証明に躍起になっていた。

エヴァートンのように大きな変化を見せないチームでは珍しいことだったが、モイーズは必要と思われた調整をハーフタイムに行った。コネに対峙してスピード不足を露呈していたジョン・ハイティンガは、哀れなことにそのままロッカールームに残ることになり、活躍を嘱望される若きベルギー人のケヴィン・ミララスは、右サイドからイェラヴィッチのパートナーへとポジションを上げた。

これが最終的にはエヴァートンに勢いをもたらし、アウェーに駆け付けた彼らの5,000人のファンの目の前へと押し込んで行った。モイーズが後半開始後のプレーで主審のケヴィン・フレンドがPKを認めなかったことは不満だったろうし、疑問の余地のあるコネの先制ゴールにも一言あるだろう。

しかしながら、この試合、ウィガンは勝ち点1には値したし、それは開幕以来の好調で信念が吹き込まれたシステムで、次第にウィガンにプレッシャーをかけて行ったエヴァートンも同様だ。エヴァートンが現在の順位を維持できるかどうかはまだ分からないし、現在ケガで欠場するダロン・ギブソンを欠くと、中盤は安定感を欠いてしまう。

それでも、今季のエヴァートンが昨季と違うことに疑いは無い。イェラヴィッチは脅威であり続け、ベインズとピーナールの最高のコンビは、ほぼテレパシーだ。そのスタイルはより拡張性に富み、守備の綻びが若干広がったとしても、相手にとっての脅威も明らかだ。

チームの各ピースは、エヴァートンが敗戦によってモラルを失うことのないよう再びひとつになり、土曜にその中で最も重要なピースだったのはベインズだ。

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コールの後塵を拝する期間が長いままもう27歳になってしまったのは惜しいけど、今回の代表ウィークは彼に追い風になっているのは間違いなく、本人もまだ限られている出番で結果を出したいところなんじゃないかな、と。

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